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NO. 333

ことしの秋のインフルエンザ・新型コロナ・子宮頸がんワクチンについて

2024年10月

 今回は少し欲張りな題名ですが、この秋のワクチンについてです。

【インフルエンザクチン】

 今年も、10月になりました。昨年は、新型コロナ感染症の流行の間に影を潜めていたインフルエンザの流行が予想されたので、早めのインフルエンザワクチンの接種を促されていました。実際、昨年の9月の末からインフルエンザ感染が始まり、11月の末ごろがピークでありました。

 今年の流行は、例年通りで12月からの流行が予想されていますが、少し早くなるかもしれません。特に、昨年、インフルエンザに罹っていない子どもにとっては、新型インフルエンザと同じでありますから、是非、予防接種を受けてください。

【新型コロナワクチン】

 10月から、原則65歳以上を対象にした、新型コロナワクチンの接種が公費の一部助成を受けて始まります。子どもへの助成はありません。自費ですと、かなり高額の様です。

【子宮頸がんワクチン】

 平成9年から19年度生まれの女性への子宮頸がんワクチンの公費接種の最後のチャンスとなります。平成7年3月末までです。

 少し、ややこしいいですが、3回の接種が必要ですから、標準的では9月に始めないと、ダメでしたが、国は“何としても受けて下さい”でしょうか、さらに救済処置をとっています。

 具体的には、「1月以上の間隔をおいて2回行った後、2回目の注射から3月以上の間隔をおいて1回行う」となっています。少なくとも、11月の前半に接種を開始すると、来年3月には終了できます。

 また、3月までに3回目の接種が出来なくても、3月末までは、1回目2回目の助成は受けることが出来ます。

 子宮頸がんには年間約1.1万人がかかり、約2900人が死亡しています。ワクチンにより原因の50〜70%を防げます。カナダ、イギリスでは80%以上の女性が受けています。日本では2019年の接種率は4%以下です。子宮頸がんの発生率は、先進7か国では最悪となっています。

 インフルエンザワクチンは毎年受けることが出来ますが、平成9年から19年度に生まれた女性にとっては、来年3月までが、改めて言いますが、最後のチャンスです。お子さんの将来のためです。10年20年先の子宮頸がんの予防です。

 お子さんが子宮頸がんになった時に「なぜ、私、ワクチンをしていないの!!」とならないように、受けてください。

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