NO. 328 5種混合ワクチン2024年3月 4月1日から、5種混合ワクチンが始まります。これまでの4種混合とヒブワクチンを混合したワクチンです。 4種混合ワクチンには“ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ”のワクチンが含まれていましたが、5種混合では4種混合に“ヒブワクチン”が追加されました。 接種回数は、4回となります。これまでの4種混合とヒブワクチンの場合は合わせて8回の注射が必要でしたが、4回で済みます。 残念ながら、針を刺す回数が半分になったからと言って、痛さが半減されるわけではないようです。ヒブワクチンの痛みはそうは強くなく、接種しても泣かない赤ちゃんがいます。しかし、4種混合はほぼ全員が泣きます。そうすると、5種混合も結構、“痛い”はずです。 接種時期ですが、4種混合・ヒブワクチンと同じです。初回免疫では標準的には生後2か月から7か月未満に開始し、20日〜56日の間隔をおいて3回の接種をします。是非、生後2か月から始めてください。そして、追加接種を初回免疫終了後(3回目の接種後)6ヶ月から18ヶ月して接種となります。 4月から初回免疫を開始する赤ちゃんは、5種混合で開始すればいいのですが、すでに4種混合ワクチンとヒブワクチンを別々で接種している赤ちゃんでは、原則、4種混合ワクチンとヒブワクチンを続けることとなっていますが、5種混合ワクチンの使用も可能です。 5種混合ワクチンを途中から始める場合には、それまでの4種混合ワクチンとヒブワクチンの接種状況が重要です。 4月以降に予防接種を予約するときには、これまでの接種歴を母子手帳を見ながら、医療機関と相談してください。 また、肺炎球菌ワクチンも、4月から変わります。これまで肺炎球菌ワクチンには13種類の肺炎球菌の成分が入っていましたが、4月から15種類の成分が入ったワクチンとなります。 小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンが定期接種となって、10年余りになります。肺炎球菌とインフルエンザ菌(ヒブワクチンで予防・ウイルスのインフルエンザではありません)による髄膜炎などの重症感染症が非常に減っています。また、ロタウイルスワクチンで、嘔吐下痢症も減り、脱水となって外来で点滴することも少なくなりました。 4月から接種回数が少し減り、負担が軽減されます。ワクチンは子どもの健康と命を守ります。この機会に、母子手帳を調べて、接種忘れのワクチンが無いか、チェックしてください。 |