NO. 297 オンライン診療2021年6月 「オンライン診療」とは、「遠隔医療のうち、医師―患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び診断を行い診断結果の伝達や処方箋の診療行為を、リアルタイムに行う行為」だそうです。新型コロナ感染症が広がっている状況下で、最近よく耳にする言葉です。医療でのIT関連事業では流行となっています。 日本医学会連合に属する学会(138学会)のうち、臨床に関係する18の学会が、「オンライン診療の初診に関する提言」を出しました。(2021年6月1日版) 「提言」の中で、「オンライン診療の初診に適さない症状」がありましたのでその一部を紹介します。 1.緊急性により初診からオンライン診療に適さない状態 (1)けいれん、意識が悪い(立てない、歩けない、脱力、筋緊張低下、傾眠、嗜眠、反応が乏しい) (2)呼吸が悪い(呼吸困難、呼吸苦、努力呼吸) (3)機嫌が悪い(ぐったり、起き上がらない、やけにおとなしい、傾眠・嗜眠、反応が乏しい、顔色がすぐれない、笑わない、力が入らない、哺乳不良など) (4)脱水(半日以上水分摂取ができていない、尿量が明らかに低下し濃縮がある) (5)強い疼痛(頭痛、胸痛、腹痛、陰嚢痛、関節痛、精巣痛など) などです。 2.情報量や対応手段の問題で初診からのオンライン診療に適さない状態 (1)以下に該当する全ての症状:飲めない、遊べない、眠れない、不機嫌である、乳児においてはぐったりして泣かない場合。泣き方がいつもと違い、親が対応できないなど、何かいつもと様子が違うと家族が不安を感じている場合。 (2)以下に該当する発熱:発熱3日目以降の場合。生後4か月未満の場合。持続する悪寒戦慄、食欲低下、活気不良、顔色不良、睡眠障害がある場合。 (3)以下に該当する咳嗽:多呼吸、陥没呼吸、努力呼吸、顔色不良(チアノーゼを含む)、睡眠障害がある場合。犬吠様咳嗽である場合。 (4)以下に該当する腹痛:顔色不良の場合。程度が強く持続する腹痛の場合。間欠的な不機嫌、血便・粘液し便・タール便がある場合。 (5)以下に該当する嘔吐:血性・コーヒー残渣様の嘔吐、胆汁性嘔吐の場合。顔色不良でぐったりしていて、1日で3回以上の嘔吐の場合。 などです。 当然のことと思いますが、小児科関係の部分が最も多くなっていました。子供たちを家庭で診るときの参考になると思います。上記の様な症状があれば、早めの受診をして下さい。緊急性があれば、救急での受診も考えてください。 (2回目のコロナワクチンを受けました。翌日は、やや体が重く感じましたが、発熱はありませんでした。腕の痛みは1回目と同じ程度でした。一般に、若い人は発熱などの症状が出る頻度が高いようです。) |