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NO. 293

新型コロナウイルス感染症 \

2021年2月

 昨年1月15日に、日本で、新型コロナウイルス感染症の1例目が診断されてから、一年が経ちました。

 これまでに、日本の感染者数(令和3年1月30日)は、387870人、そして、5700人の方が亡くなられています。世界では102069223人の感染者数で、2206457人の死亡者数です。

 人口十万人当たりで計算すると、日本では、感染者数305人/人口十万人、死亡者数5人/人口十万人で、死亡率は1.47%です。世界では感染者数1344人/人口十万人、死者数29人/人口十万人、死亡率2.16%となります。

 人口約10万人の津山市では、115名の感染者数です。日本の平均値の1/3の感染者数です。

 新型コロナウイルスに対しては、“3密”をさけるなど、受け身的な対応しかありませんでしたが、新型コロナワクチンが開発され、日本でも接種が開始されます。人類からの積極的な対応となります。

 人類はウイルスと戦っても勝ち目はありません。変幻自在のウイルスにはどんどん新型が現れます。そして、地球上には人類を相手にしないウイルスが無数にあります。その中の一部が、人類に感染するのです。

 現在、多くのウイルスが人類と共生しています。ある種のウイルスは人類と共生するまでに、多くの人類の命を奪ってきています。その後、人類とウイルスが歩み寄って共生が始まるのです。ウイルスの歩み寄りの手段は、ウイルスの弱毒化です。弱毒化して、人類との共生の道を歩みます。一方、人類は、一度ウイルスに感染をして免疫を得るか、ワクチンによる免疫を得ることにより共生が始まります。ウイルスと戦わずして勝つため(共生するため)の手段はワクチンです。ワクチンは、ワクチンを発見したジェンナーの“人類への贈り物”なのです。

 新型コロナウイスのワクチン接種が始まります。現在の予定ですと、2月下旬から、約1万人の医療従事者への先行接種が始まります。3月下旬には医療従事への優先接種として約300万人が予定されています。本院のような診療所の職員の予防接種はこの時期になります。4月頃から、3000万人〜4000万人の高齢者向け優先接種となります。その後、その他の方(基礎疾患のある方等を優先)です。また、接種は16歳以上の方となっています。中学生以下の子どもは予防接種の対象とはなっていません。

 待ちに待ったワクチンです。新型コロナウイルスとの“勝ち目のない闘い”ではなく、新型コロナウイルスとの“共生への道”です。

 1年後には、新型コロナウイルスの名前が忘れられていることを祈ります。

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