NO. 240 夏です 〜日焼け〜 平成28年8月 太陽の光は、人類の誕生から今までに多くの恩恵を私たちに与えてくれています。しかし、私たちの生命を守ってきた紫外線の作用はいいことばかりではありません。地球上空のオゾン層は紫外線の一部を吸収して紫外線が地上に届く量を減らしてくれているのですが、そのオゾン層の減少で、人体に害のある紫外線の量が増えてきています。 紫外線の人体への悪い影響には、日焼け・皮膚がん・結膜炎・白内障・DNA損傷による細胞のがん化、免疫機能抑制などがあります。人は、20歳までに、一生涯に浴びる紫外線の半分以上を浴びるそうです。(小児科Vol.57 より) 今回は、その紫外線対策について、「学校生活における紫外線対策に関する日本臨床皮膚科学会・日本小児皮膚科学会の統一見解」から紹介いたします。 1.時間を工夫する 10時から14時が紫外線は強くなります。紫外線の弱い時間の野外活動が薦められます。一年では、皮膚が色素を増している(日焼けしている)夏から秋のほうが、春先よりも紫外線に対しての抵抗力は増しています。(春の運動会よりは秋の運動会の方が良いのでしょうか) 2.場所を工夫する 日陰は日向の約50%に紫外線が減ります。テントやパラソルなどを利用しましょう。曇りでも80%以上の紫外線が出ているとされていますから、曇りでも要注意です。 3.帽子、服で覆う 帽子のつばが7センチあれば約60%の紫外線をカットできます。七分袖や襟付きの服の方が体を多くカバーしてくれます。濃い色の方が紫外線を吸収するようですが、熱中症の事を考えると、白か淡い色で、網目のしっかりした服がいいようです。 4.サンスクリーン剤を上手に使う たっぷりと均一に塗ってください。長時間屋外でしたら、2、3時間ごとに重ね塗りをして下さい。子供では「SPF15以上」「PA2+〜3+」を目安に、「無香料」and「無着色」の表示のあるもの、プールでは「耐水性」or「ウォータープルーフ」表示のもの 等です。 あくまで、小学生が対象の見解ですが、乳幼児にも参考になると思います。 【その他、私からのお願いです。】 1.自動車の中で、決して子どもだけにしないでください。 2.花火をするときは、靴をはく(サンダルでは花火が落ちて焼けどします)。 喘息の子供は、花火の煙を吸わない(一度に沢山の花火を付けない)。 |