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NO. 222

3歳児のBMI

平成27年2月

 皆さん、BMI(Body Mass Index)をご存知でしょうか。私を含めて、ご自分の体重に少しでも関心のある方は、「何を、いまさら《でしょうが、

  体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)  (体重を身長の二乗で割る)

で計算される指標で、人の肥満度を表す指標です。

 大人では、18.5以上から25未満が標準とされ、18.5未満で「痩せ型《、25以上で「肥満《とされます。もっとも、最近では、「25~30《の「ちょい太り気味《の人が、最も長生きするとされていますから、ご安心ください。

 また、BMIは、以前から乳幼児(0歳から6歳)の体格の指標とされていたカウプ指数と同じものです。乳幼児では、15~18が標準とされています。

 今回、「3歳健診時のBMIが7歳時のBMI《に影響しているという論文がありましたので紹介いたします。

(「小児における肥満予防対策のポイント《小児科2015;vol56;83-89)

 1歳までの赤ちゃんは脂肪が増加してポッチャリとなりますが、1歳を過ぎて歩き始めるとスリムになり体脂肪が減りますます。そして、6歳ごろになると、再度、脂肪が増加し始めます。

 この、6歳前後で始まる体脂肪の増加が、早く起こってしまうと将来の肥満につながるとされています。

 そこで、1歳6か月健診時のBMIと3歳健診時のBMIを比べてみているのです。

そうすると、3歳時のBMIが1歳6か月時のBMIより大きいと、7歳でのBMIが大きくなり、肥満傾向になるのです。3歳時での体型が結構重要です。

 3歳の時点で、BMIの増加に関連している生活環境・生活習慣が表示されています。その中の一部を紹介いたします。

 1.親のBMIが高い(肥満)

 2.保育園や幼稚園に通っていない

 3.睡眠時間が10時間以下である

 4.朝食を食べない

 5.甘い菓子、スナック菓子をよく食べる.ジュースをよく飲む

 6.外遊びをしない

 7.座ってテレビ、ビデオを視聴する時間が一日2時間以上   などです。

1は防ぎようがありませんが、3~7は何とかなりそうです。特に、テレビ・ビデオなどは、3歳児には見せないでください。肥満にも影響するようです。

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