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NO. 207
三太くん、14歳に
平成25年9月
三太(柴犬)くんが、14歳になります。人間では72歳だそうです。最近、足の力が弱ったのか、おしっこをする時、以前のように、片足をぴんと跳ね上げることができなくなっています。それでも、嬉しい時に飛び回る姿は、以前のままです。そして寝ている時間が、永くなりましたが、時々、寝言で吠えたり、寝ながら横になったままで足をバタバタ、走っています。楽しい夢を見ているようです。
今回は、睡眠に関係ある、メラトニンとセロトニンについてです。
【1】メラトニン
眠気をもたらすホルモンです。起床後14~16時間後に分泌が始まり、眠気を誘い、4時間後には分泌がピークになります。一生のうちで1~5歳の頃に最も多量に分泌され、メラトニンシャワーと呼ばれています。昼の光をたくさん浴びると夜間のメラトニンの分泌が増加しますが、夜間に光を浴びると分泌量は減少します。
睡眠導入作用、性的成熟の抑制作用、放射線防御効果、抗がん作用、抗酸化作用などの働きが知られています。
このように、子どもの成長には非常に重要なホルモンであるメラトニンですが、起床時間が遅くなると夜の分泌開始時間が遅くなり夜更かしになります。また、夜更かしをして夜に光を浴びると、分泌量が減り、性的成熟が早くなったり、体の酸化が促進され、老化が進みます。
【2】セロトニン
こころを穏やかにする神経の伝達物質です。朝の光で分泌が増加します。また、昼間のリズミカルな筋肉運動(歩行、咀嚼、呼吸)で増加します。
セロトニン系の活性が高まると、対人関係や共感性、社会性が養われるとされています。
逆に、活性が低下すると、気分が滅入り、精神的に不安定となり、攻撃性や衝動性が高まります。
セロトニン系の活性を高める薬がうつ病などで使われています。
朝の光を浴びない事や、昼間の活動が少ないと、このセロトニン系の活性が低下して、精神的に不安定になります。
これから、昼が短く、夜が長くなります。朝と昼の光を十分に浴びて、体をしっかり動かし、早寝・早起きをして、メラトニンとセロトニンを働かせてください。
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