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NO. 195

オリンピックとポリオ生ワクチン

平成24年8月

1964年に東京オリンピックが開催され、初めて柔道がオリンピックの正式競技になりました。もう一つ、1964年に始まったのが、ポリオ生ワクチンの定期接種です。

そして、48年後のロンドンオリンピックの今年に、ポリオ生ワクチン定期摂取が終了します。

1950年代には毎年1300~3200例の患者が発生していました。1960年には5606例の大流行があり327の死者がありましたが、生ワクチンの導入後に激減し、1980年以降の年間の発生数は0~2例で死亡数は0例です。

日本の子供たちのポリオの予防に多くの貢献をしてきたポリオ生ワクチンですが、日本での役割を終えることになりました。最近では、副作用のことばかりを言われる生ワクチンですが、「生ワクチンさん、永い間ご苦労様でした。そして、有難うございました。」です。そして、今後は、不活化ポリオワクチンの時代になります。

不活化ポリオワクチン(IPVと呼ばれます)について

* IPVの定期接種は日本全国9月から開始されます。注射による接種です。

* 定期接種ですから、原則、予防接種は公費となり自己負担はありません。

* 定期接種の接種対象年齢は、三種混合と同じで、生後3ヶ月から生後90ヶ月(7歳半)までです。

* 津山ではポリオ生ワクチンは集団接種でしたが、IPVは個別接種となり、各医療機関での接種となります。

* IPVの接種回数は、ポリオ生ワクチンンを1回も受けていない場合は、合計で4回接種です。三種混合と同じように、約1ヶ月間隔で3回接種を受け、その約1年後に4回目の接種を受けます。

* ポリオ生ワクチンを1回受けている場合は、合計で3回です。約1ヶ月間隔で2回接種を受け、その約1年後に3回目の接種を受けます。

* ポリオ生ワクチンを2回受けている場合は、特別な場合を除いて、IPVを受ける必要はありません。

* 三種混合(ジフテリア・破傷風・百日咳)とIPVを混合した四種混合ワクチンも暫くすると、接種することができます。注射の回数が減りますから、こどもたちにとっては待ち遠しいところです。

【松本薫選手が柔道57kg級で金メダルを取りました。頑張れ柔道日本です。】

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