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NO. 161

今年のインフルエンザワクチン

平成21年 9月

お母さん:「新型インフルンザのワクチンの予約はできるんですか?」
私:「新型インフルエンザのワクチンは、まだ(平成21年8月末現在)出来ていません。そして、いつから、誰から先に注射するのかも、日本では、決まっていないようです。9月になれば、行政が決めると思います。今までの(季節性インフルエンザ)のワクチンは、例年では10月の末には手に入るのですが、これも、まだ、はっきりしていません。」

という会話が最近ではよくあります。
  8月に入り、新型インフルエンザの患者さんが数名ありました。家族内で感染することもありますが、子供一人だけで、他の兄弟やお母さん達にもうつらないこともあるようです。現在のところ、皆さん比較的軽症で乗り切っているようです。

  アメリカでは、新型インフルエンザワクチンを最初に優先的に接種すべき集団として、
「妊婦」、「生後6カ月未満の乳児の同居者または世話をする人」、「患者や感染性物質に直接接触する医療関係者と救急医療スタッフ」、「生後6カ月から4歳までの小児」、「基礎疾患によりインフルエンザ合併症のリスクが高い5-18歳の小児と青年」
としています。これは、先に挙げたものが優先性が高いというものではないようです。そして、新型インフルエンザだけでなく、季節性インフルエンザでも同様に考えての予防接種が必要であり、このような集団が、インフルエンザから特に守ってあげないといけない集団であるということだと思います。

  日本産婦人科学会では、妊婦さんへの、タミフルの治療的投与と予防的投与を勧めています。そして、生後6カ月未満の乳児のいる家庭では、家族の方の予防接種(季節性インフルエンザも含めて)と家族が罹れば早めの治療と隔離をして下さい。

 新型インフルエンザは、ワクチンで予防しなければ(これも100%ではありませんが)、今年罹らなくても、いずれは必ず罹るインフルエンザと思ってください。2学期になると大きな流行があるとされています。しかし、幸いなことに、現在の新型インフルエンザは比較的軽症の様です。リスクの高い人達は優先的の守ってあげないといけませんが、必要以上に怖がることはないと思います。そして、新型インフルエンザのワクチンは間に合いそうではありません。

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