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NO. 138

牛乳アレルギー

平成19年 10月

※牛乳はわが国で鶏卵に次いで2番目に多い食物アレルギーの原因である
※牛乳は特定原材料として、加工食品への表示義務がある
※加水分解乳やアミノ酸乳があり、代替栄養として利用することができる
※牛乳アレルギーではカルシウムの摂取量の低下に注意する
   (参考:食物アレルギー 斉藤博久監修 発行所 診断と治療社)

 卵アレルギーの次に多いのが、牛乳アレルギーです。乳製品は食生活に深く入り込んでいて、その除去は卵より苦労することが多いようです。

【除去するもの】

1) 牛乳そのものまたは加工品
  牛乳、ヨーグルト、チーズ、バター、生クリーム
2) 牛乳少量含有の加工品
  ハム、ソーセージに含まれるカゼインや、パン、パン粉、コンソメの素、ドレッシングに含まれる乳糖、カレールウやシチューの素など
3) 牛乳使用の菓子類
  プリン、ケーキ、ビスケット、アイスクリーム、チョコレート
(乳化剤には牛乳の成分は入っていません)

【代替するもの】
 肉類、魚類、鶏卵、大豆製品、そしてカルシウムの補給に緑黄色野菜や小魚など

【アレルギー治療用ミルク】
 アレルギー用ミルクには色んな種類があります。牛乳蛋白の処理の程度と、子どものアレルギー症状の程度により選択することになります。

1. エレメンタルフォーミュラー(明治乳業):アミノ酸混合物ですからアレルギーは起こりません。特有の風味と苦味があります。
2. ニューMA1(森永乳業):平均分子約300。特有の風味と苦味があります。
3. MAmi(森永乳業):平均分子約500。特有の風味があるが良好。
4. ミルフィーHP(明治乳業):平均分子500。風味は良好。

  上から順にアレルギーが起こりにくいミルクとなりますが、逆に風味と味については上から順に飲みにくいようです。また、E赤ちゃん(森永乳業)の分子量は大きく、アレルギー治療用とはなりません。
 アレルギー治療用ミルクを使う場合には、必ず医師と相談して決めてください。

 

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