NO.94 下痢のとき、ミルクはうすめるの? 平成16年 1月 明けまして おめでとうございます。 インフルエンザの流行はどうでしょうか。12月26日には、山形県と福島県にインフルエンザ警報・注意報が発令されているだけで(1月4日には残念ながら、福島県でインフルエンザ脳症で亡くなった子どもが報告されています)、占星術師(前回の“今日も元気で”の話しですが)の予想どうり、岡山県ではインフルエンザの流行はまだの無いようです。代わって嘔吐下痢症が流行っています。最近にない大流行のようです。 下痢の時に、“ミルクは薄めるたのがよいのか、薄めなくてもいいのか”は、小児科の医師の間でも意見の分かれているところです。 ある小児科医の書いたお母さんのための本には、「ミルクの場合、濃度を1/2から1/3に薄め、腸への負担を軽くするのですが・・」とあり、下痢のときはミルクを薄めることを勧めてういます。ある本には、「ミルクを少量ずつ、回数を多く・・」とミルクを薄めることにはふれていません。 最近の小児科の雑誌に“希釈乳は有効か”の論文がありました。外国のいくつかの論文を検討して結論を出しています。 「ミルクを希釈する意味についてはまったくない。体重の増加についてはかえって希釈されていないほうが良好・・」とあります。また、乳糖除去乳(ラクトレスミルなど)は「効果は現時点では、不明である。・・有効な症例も存在する・・」とあります。 ややこしいですが、“今日も元気で”の結論では、「ミルクを薄める必要はない。乳糖除去乳は、下痢が続けば、利用してみましょう」なります。 その他、下痢の時には 1)水分は、アクアライト(スポーツドリンクではありません。スポーツドリンクは下痢には不向きです)、野菜スープ、みそ汁のうわずみ、リンゴのすりおろしなどです。 2)嘔吐が無く、下痢があっても元気が出てきたならば、積極的に離乳食などを与えたほうが、下痢も早く治まると思います。 3)とうふ、おかゆ、うどん、人参・かぼちゃ・大根・ジャガイモの煮つぶし、白身魚の煮付け、りんご・バナナ・白桃などがお勧めです。 4)逆に、さつまいも、きのこ類、みかん・いちご・梨・すいか、生卵、ケーキ類は避けてください。 今年もよろしくお願いいたします。世界中の子ども達が、安全に安心して遊べることが出来ますように。
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