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NO.93

2003/2004シーズンのインフルエンザ

平成15年 12月

 インフルエンザの名前はイタリア語の「星の影響」が語源とされています。中世のイタリアで占星術師と医師がインフルエンザが星や彗星の影響をうけている病気と推測して、「influenza」と命名したといわれています。

 インフルエンザの季節となりました。今年のインフルエンザの「2003/2004シーズンのインフルエンザ」といいます。今年の星と彗星の動きはどんなものでしょうか。

 2000年12月の「今日も元気(57)」は、「20世紀最後の12月となりました。暖冬の世紀末、夏に流行る“手足口病”が、まだチラホラとあります。」で始まっています。今年も、暖かな日々が続いて、手足口病も流行しています。因みに、2000/2001シーズンのピークは昨年の1/3から1/4程度であったようです。私が占星術師であったならば、あごひげを撫でながら、夜空を見上て、「今年のインフルエンザの流行は昨年の1/3程度であろう。」と占う事になります。(これは、あくまでも占星術師の話しです。)

 さて、現実の話しに戻ります。インフルエンザの診療に関して、この数年はワクチンや薬が足りなかったり、診断検査キットの信頼性に問題があったり等がありましたが、今年は、安心してインフルエンザと戦えそうです。

 【抗インフルエンザ薬】

 昨シーズンまでは、小児用の薬が少なく、大人用カプセルを利用する状態でありましたが、今年は十分に供給されるようです。

 【インフルエンザ検査キット】

 インフルエンザの診断は臨床症状からの判断が一番ですが、特に流行の始まりの時期や乳幼児などには検査キットの助けが必要となります。しかし、検査も90%前後の信頼度です、「検査が陰性でも、症状から、やはり薬を飲んでおきましょう」となることもあります。

 【ワクチン】

 ワクチンは十分にあります。(11月末の話でした。ワクチンなくなり大変です。すみません) 学童では、成人と同様に70〜90%の効果が期待できるとされていますが、乳幼児では効果がやや低下するようです。しかし、乳幼児にもインフルエンザワクチンが有効であることに間違いはありません。特に、乳幼児のいる家庭では、両親、お兄ちゃん、お姉ちゃんがワクチンを受けてインフルエンザを家に持ち込まない事も需要です。今年は、SARSの事もあり、インフルエンザワクチンを受ける方は多いようですが、未接種の方は12月内には済ませるようにして下さい

占星術師の話しでは、2003/2004シーズンのインフルエンザは小〜中流行となっています。さて、当たるでしょうか。

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