NO.63 水痘(みずぼうそう) 平成13年 6月 みずぼうそうが流行っているようです。 1) 水痘帯状疱疹ウイルス みずぼうそうを起こすウイルスの名前です。このウイルスは水痘と帯状疱疹(帯状ヘルペスとか単にヘルペスと呼ばれることもあります)の原因になります。初めてこのウイルスに罹ると水痘になります。水痘が治った後にウイルスは体に潜んでいます。そして、体の抵抗力が弱ったりしたときに、ウイルスが元気になり顔を出すのが帯状疱疹です。帯状疱疹は他の人からうつることはありませんが、帯状疱疹が他の人にうつって水痘になることはあります。 2) 潜伏期 ブツブツの出る1〜2日前から、全てのブツが黒くカサブタ状になるまでうつります。潜伏期は12〜16日です。お兄ちゃんが、水痘で受診した時に、カレンダーをみながら「2週間後のこのごろに、弟君の体をよく見といて下さい」と言っておくと、2週間後に「先生の言った通りに出てきました」とお母さんの信頼を少し得ることが出来ます。 3) ブツブツ 体のどこにでもでますが、髪の毛のはえぎわや、陰部などにもよく出ます。はじめは、赤い斑点で、この時期には診断に困ることもありますが、半日から一日すると、数が増える事と、真中に水泡が出来てきて水痘らしくなります。その後、乾いて黒いカサブタになります。 4) 熱 病気のはじめに高い熱が出ることもありますが、最近では、飲み薬を早めに飲むと、症状が軽くてすむようです。解熱剤の副作用が強く出ることがありますから、水痘のときの解熱剤の使用はなるべくひかえて下さい。 5) 治療 塗り薬と飲み薬があります。かなり効果があるようです。 6) お風呂 元気であれば、シャワーなどで流してあげて清潔にして下さい。 7) 合併症 高熱が続くときは要注意です。また、ブツブツに細菌が感染してひどくなることがあります。 8) ワクチン 任意(有料)での予防接種があります。結婚式の2日前に水痘になったお婿さんがいました。一生に一度は必ずかかる病気ですから、予防接種を受けてください。 |