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NO. 265

風疹急増に関する緊急情報:2018年9月19日現在

平成30年10月

 国立感染症研究所から、表題の情報が発表されました。9月16日までの、全国での風疹発生状況です。今年は9月16日までに642人の風疹患者の報告があります。

 この10年間では、3番目に多い発生となっています。2013年には年間に14344人の報告があり、この流行に関連して先天性風疹症候群の赤ちゃんが45人確認されています。

 風疹の症状は子供では比較的軽いのですが、まれに脳炎、血小板減少性紫斑病などの合併症が、2,000人から5,000人に一人くらいの割合で発生することがあります。

 そして、何より問題は、先天性風疹症候群です。妊娠20週頃までに女性が風疹に罹ると、胎児が風疹ウイルスに感染し、難聴、心疾患、白内障、そして精神や身体の発達の遅れ等の障がいをもった赤ちゃんがうまれる可能性があります。これらの障がいを先天性風疹症候群といいます。

 今年の風疹の流行状況から、先天性風疹症候群が危惧されています。

 19日、緊急情報が発表された時点では、風疹発生報告のない地域は、岡山県を含めて11県でありましたが、その後、岡山県でも1件の報告がありました。40歳代の男性だそうです。風疹に対する免疫力の弱い年代です。2013年の流行の時も、成人男性を中心とした流行が問題となりました。

 風疹ワクチン接種と年齢の関係は下記のようになります。

 妊娠出産年齢の女性の周囲の方は、風疹(又は麻疹・風疹混合)ワクチン接種を検討してください。

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