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NO. 199

ノロウイルス

平成24年12月

寒くなりました。あっという間に12月になってしまいました。

スカイツリー、ロンドンオリンピック、金環日食、中山先生のノーベル賞、最後が衆議院議員選挙です。いろんな事があったような気がしますが、その他が、浮かんできません。年をとると、髪の毛と一緒に、記憶も飛ぶようです。

流行性胃腸炎の季節となりました。特に県南部での患者が大きく増加しているようです。津山でも、流行の兆しがあります。12月の流行性胃腸炎の原因は、主に、ノロウイルスです。以前にも取り上げましたが、今回は、ノロウイルスについてです。 食中毒(食品を介する感染症)の患者数ではノロウイルス食中毒が最も多く、食中毒患の半数を占めています。感染経路は、カキなどの二枚貝を介する場合、ノロウイルスに感染した調理従事者などの手を介する場合、そして調理器具や調理環境を介しての感染があります。

食中毒以外の感染では、手を介してのヒト‐ヒト感染や、おむつの交換時、嘔吐物、トイレの汚染などで周囲に広がることがあります。また、嘔吐物などが乾燥して空中に広がり感染することもあります。ノロウイルスは極わずかなウイルス量でも感染します。 潜伏期は12時間から2日です。症状は、嘔気嘔吐、下痢です。2月~3月頃に流行するロタウイルスによる流行性胃腸炎よりは一般に軽症です。

しかし、保育園・幼稚園や老人の入っている施設で感染がひろがることがありますから、要注意です。

対策は、

① 食品を85℃で1分以上加熱する。野菜や果物など生で食べる食品は流 水で十分洗う。

② 症状が軽快しても、糞便中には3~4週間はウイルスが存在している ので、トイレの後や、おむつを交換した後は十分に手洗いをする。

③ 嘔吐物が床などに飛び散った場合は、使い捨てのタオルや紙おむつなど でふき取り、塩素系消毒液(ミルトンなど、使用方法は説明書をよく見 てください)で浸すように床を拭き、10分後に水ぶきをする。

④ 嘔吐物や汚物がついた衣類やシーツ類は塩素系消毒液に30分間つけお きするか熱湯につけた後、通常どおりに洗濯する。

⑤ 感染者の入浴は、一番最後にするか、シャワーのみにする。

などです。

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