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NO. 183

夏休みの旅

平成23年 8月

 小学校は夏休みです。家族旅行のシーズンです。今回は“こどもと旅行”の話です(特集 子どものより安全な旅行のために 小児科Vol.52No.4から)。まず、【乳幼児の旅行についての心構え】

1. 交通手段の選択の前にしっかりした旅行目的があるか。
  ・冠婚葬祭!実家に帰る!転居する!テーマパークに行く??
  ・目的とリスクのバランスにより決まる。
2. いつも使い慣れた交通手段で
  ・普段利用している交通手段が一番安全である。慣れない交通手段は親に はさらにストレスとなり、突然のハプニングに対応しにくい。
3. 基本的に新生児でも老人でも公共交通機関は医学的に問題とはならない
  ・公共交通機関は、健康なすべての人(新生児から老人まで)を対象にし ている。ただし、利用の際には乳幼児特有の配慮も必要である。
4. 安全、安心な移動がすべて
  ・いかなる交通手段でも安全対策はもちろん、授乳とおむつ替え、ぐずり 対策を。乗り物を利用するまでの経路や待ち時間も考慮。

 次に【車での注意事項】

1. チャイルドシートの普及と正しい装着を
  ・使用率は56.8%、適切な装着はそのうち36.6%にしかすぎない。
  ・不適切な装着の多くは、ハーネスの締め付け不足などが原因。
2. 休憩はこまめに
  ・チャイルドシートは固定のため寝返りもできない状態。
  ・こまめな休憩を行い、シートから開放を。
3. 授乳やおむつなどの準備や環境を十分に
  ・渋滞に巻き込まれることも想定する。
  ・長時間の車内で直射日光により体温上昇、エアコンでは体温低下。
4. 車中に子どもだけにしない
  ・さまざまな事故で重症例も。車内は危険な閉鎖空間である。

 必要な外出は、産科を退院した時点で可能ですが、テーマパークに行っても特に1歳までの乳児は楽しくないでしょう。ゆとりを持った計画で、十分な準備をしてください。また、チャイルドシート使用時は一時間以内に1回は解放してあげて下さい。

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