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NO. 144

離乳食の進め方 U (小児科 Vol.49 No.2 2008 より)

平成20年 4月

今回は、具体的に離乳食の進め方の目安を紹介します。

【食べ方の目安】 食べる楽しさの体験

  「いろいろな食品の味や舌ざわりを楽しむ、家族と一緒の食卓を楽しむ、”手づかみ食べ”で自分で食べることを楽しむといったように、食べる楽しさの体験を増やしていく」、お母さんも赤ちゃんも楽しく食べてください。  

【食事の目安】

@食品の種類と組み合わせ
 5、6カ月の食事は、「新しい食品を始める時には、1さじずつ与え、乳児の様子をみながら量を増やしていく。慣れてきたらじゃがいもや野菜、果物、さらに慣れてきたら豆腐や白身魚など、種類を増やしていく」となっています。
 また、近年は小麦アレルギーが増加していることから、離乳の開始ではアレルギーの心配の少ないおかゆ(米)から始めることされています。
  はち蜜は、乳児ボツリヌス症の予防のために、満1歳までは使わない。
  「卵は卵黄(固ゆで)から全卵へ、魚は白身魚から赤身魚、青皮魚へと進めていく。ヨーグルト、塩分の少ないチーズも用いてよい。食べやすく調理した脂肪の少ない鶏肉、豆類、各種野菜、海藻と種類を増やしていく。脂肪の多い肉類は少し遅らせる。野菜類には緑黄色野菜も用いる」とあります。
 また、フォローアップミルクは、母乳または育児用ミルクの代替え品ではないことが明記されております。フォローアップミルクに替える必要はありません。

A調理形態・調理方法
 調味については、離乳の開始頃では調味料は必要なしとされています。離乳の進行に応じて食塩、砂糖など調味料を使用する場合は、それぞれの食品のもつ味を生かしながら、「薄味でおいしく調理すること」、また、油脂類については「少量の使用」とされています。

【成長の目安】

乳汁、離乳食の量が足りているかは「成長曲線のグラフに体重や身長を記入して、成長曲線のカーブに沿っているかどうかを確認する」とあります。体重、身長の大きい小さいは個人差がありますから、成長曲線のカーブに沿っているかが重要です。

【「食育」と離乳食】

 母親が離乳食の量や調理に神経質になりすぎて、イライラすると、それが子どもに伝わり、食事の時間がいやな時間、怖い時間となります。お母さんがゆとりを持って子供にせっして、「食事は楽しい」ことが大切です。
   

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